2010年8月26日木曜日

5/29 河内国平親方のトークショウヘ

5月29日
銀座で行われている“おとな塾”という企画ですが、今回の催しは刀鍛冶の河内国平親方でした。期間中は著名な方との対談やら親方の講演などが5~6日続きます。もちろん刀の展示もありました。アクリルのケースに収められた刀には鍵がかけられ、多様な種類が展示されています。昔の再現刀、刀の大小と短刀その刃文も多種多彩、実に内容的に充実していて楽しいものでした。中でも入り口に飾られた大きな刀は多くの人達の目を釘付けにしており、『これほどの重い刀をどうやって作るのか』という声が聞こえました。最も小さな刀は優雅な刀子(とうす)ですが、興味を持って見入る女性の方に、心得のある人が説明しています。国平親方は刀匠のランクとして言えば最高峰の一人であり、今や重鎮の一人と言えます。

まず私は親方とお会いして職人の現状を簡単に話しました。そこで世襲の話になり、確かに血というものはあるが、必ずしも素晴らしい職人になると言うことではない。本物にならなくては結局は駄目だと思う、といった話、あるいは、今の社会状況に於ける人々のものの考え方や浅薄な発露と、職人の文化に対する低い意識というものに、かけ離れた要因はなく根源は同じなのではないか言う話などもありました。立ち話とは言え中々の内容でした。

親方は当然忙しく、訪ねてくる客も多いので邪魔になってはと考え会場を後にしました。講演や対談などを行う時に、親方の刀職人としての“哲学的な姿勢と技量を兼ね備えたバランス”は、本来の“研鑚と言う姿勢”を象徴するものでした。その意味で職人の中では抜きん出た存在です。これからも国平刀匠の出番は多いと思います。